どうも佐藤イチローです。
僕は昔、髪の毛を金髪にしていたことがあります。
今から20年近く前の15歳(高1)の夏頃ですね。
理由は髪の毛の弱体化を図るためです。
僕の場合、髪の毛1本1本が番長レベルの太さとコシを備えていたため、髪の毛側からしたらやりたい放題のまさに無法地帯状態でした。
当時の僕
(今思えば無造作ヘアのパイオニアは僕だったのかもしれません)
15の夏、青春真っ盛りのこの時期に、この髪の毛は流石にやべぇ!
そんなことを思いながら何の対処もせずに、クーラーのきいた部屋で疾風伝説 特攻の拓を読んでました。
特攻の拓っていうのは、横浜を舞台にした暴走族漫画です。
この漫画に夜叉神という構成人数1000人を超える巨大な暴走族チームが出てきます。夜叉神はあまりにも大きいチームの為、横浜中に支部があるのですが、各支部が本部を主張するためまとまりませんでした。正に僕の髪の毛と同じ状況です。しかし、そんなまとまりの無かった夜叉神を初めて一つにまとめ上げた男がいます。
第19期 夜叉神 総会長
鰐淵春樹です。
僕はこの鰐淵の統率力に感化され、乱れに乱れた自分の髪の毛を一つにまとめ上げる決意をします。
ということで早速オタク友達の岡本に電話で相談しました。
岡本曰く、僕の髪は剛毛な為、ダメージを与えて弱らす必要があるとのこと。髪を染めると傷んで弱らせることができるという。あとはジェルでもつけて髪をセットすれば、お前も立派な一人前だ!的なことを言われました。
正直相当ウザかったです。
なぜなら僕が電話した時、岡本はときメモ(ときめきメモリアル)に夢中になってたらしく、そんなことでいちいち電話してくるんじゃねぇよ!的な態度をとってきたからです。岡本の中では僕よりもときメモの方が格が上ということでした。
15の夏に部屋で一人寂しくときメモ やってるような奴に、上から目線で立派な一人前発言をされる筋合いはありません!
まぁ僕が相談しといていうのもあれなんですけどね。
取り合えず薬局に行ってブリーチを買い、早速髪染めスタート。
いや~結構痛かったですよ。
髪って染めるだけでこんなに痛いんだ!って思いましたね。
気を紛らわす為に特攻の拓読みながら気合いで耐えましたよ、ブロウって呼んでくれたマブダチの為に!とか一人で呟きながら。
結果特攻の拓に夢中になりすぎて気づくと髪の毛が金髪になっていたというわけです。
鏡を見てマジかよ?って最初はなったんですけど、金髪になった自分にウットリしてしまいどうでもよくなりました。ナルシスト乙という感じです。
とりあえず髪の毛の弱体化に成功した僕の勢いは止まりません!
すぐさまジェルを取り出し一気にまとめ上げます!
見た目がヤンキーっぽくなりました。
15歳の僕は相当テンションが上がりました。
洗面所の鏡を見ながらいろんな角度の自分を楽しみました。ヤンキーがしそうな表情をしながら上等だよ!とか、タイマンだって言ってんすよ先輩!みたいに言ったこともないフレーズを一人でブツブツ言ってました。そんな僕を、母親は残念そうな目で見ていました。
いろいろな表情を楽しんだ後、喉が渇いたのでコンビニにジュースを買いに行きました。コンビニに向かう途中、地元で有名なおしゃべりのマサと出会います。
マサは社交的で人柄の良い奴です。僕が髪形を変え金髪にしたのを見てカッコイイと褒めてくれました。自然と口元が緩んだ僕は思ったんです。
マサ、もっと褒めてくれ!と。
しかしリア充なマサはこれからパーティーがあるといい、すぐに去っていった。
僕もコンビニでジュースを買い、家に戻り特攻の拓の続きを読むことにした。読みながらふとマサのことを思い出した。
どうせマサのことだから、明日には僕がイメチェンしたこと地元の奴らに知れ渡ってるんだろうな~、そんな事を考えながら軽く妄想してみた。
脇役1:佐藤の奴金髪にしてイメチェンしたらしいぜ!?
脇役2:マジかよ!?でもアイツの髪の毛、1本1本が番長並みの癖の強さだから上手くセットできないだろ?
脇役3:それがよ、ジェルつけて強引にまとめあげちまったらしいんだよ!
脇役2:うっ嘘だろ!?あの最強クラスの剛毛を、佐藤1人でまとめ上げちまっただと!?
脇役1:そっ、それってミラクル、、、
自分に都合のいい妄想を特攻の拓風にして楽しむ僕。
気が付くと夜が明けそうになってました。
しかし僕のテンションは上がったまんま。
気が付くと1人でチャリに跨り、車の通っていない車道の真ん中を蛇行運転したり、猛スピードで緩いカーブを曲がりながら、スピードの向こう側を超えてみたいんだ!とか言ってました。
そしてそのままチャリで近くの埠頭まで行き、昇る朝日を見ながら呟いた。
なんとなく自由になれた気がした15の朝でした。(尾崎風味)
コメント
[…] 前編 https://sato-16.net/bukkominotaku-cyuuni-maturo1/ […]