昔から考えてる、
逆にならないかなって。
不細工が優遇され、
美形が虐げられる世界なら、
もしもそんな世界になったら
僕はガラスの靴を持って真っ先に迎えに行く
山〇美月ちゃんの所まで。
急に現れた僕を見て、美月ちゃんは言う
「目の前に王子様が現れた!」って。
困惑する美月ちゃんを見ながら、僕はガラスの靴を差し出してこう言うんだ。
「僕のお姫様になってくれますか?」ってね。
もちろん急な告白に美月ちゃんもビックリする。
そして恐らくこう言うだろう。
「私みたいな不細工が、あなたみたいな王子様と一緒ににいたら不釣合いなんじゃ、、、」
「そんなこと無い!僕の隣だからこそ君は、美しい月のように輝けるんだ!」
「む、胸のキュンキュンが止まらない、、」
「僕もだよ、美月ちゃん、、」
そして二人は夜の街へ繰り出す。
コンビニ帰り、いつものように ご都合主義全開で妄想を楽しむ僕の肩を誰かが叩いた。
後ろを振り向くと、
式部が口を開く
「カリスマ性のあるそなたが、現実とは逆の発想をすることにより、時空が捻じ曲げられ、美の基準が変えられることを防ぐため我等がきました。」
「こっちも美の基準変えられたら困るつーわけ!」
納言が髪をかき分けながらドヤりだす。
突如現れた過去のインフルエンサーを尻目に僕はポツリと呟く。
「美の基準か、、、
残念ながら、昔と今とじゃ、
もう変わってるんだよな、、 」
納言・式部「んなっ!?」
「お前らが美人扱いされてたのは千年以上前の話!国際化が進んでる現代の美の基準は、昔とは全然違うんだよ!!」
僕が強めの口調で言ったこともあり、ショックを隠し切れない式部がセンスを落とす。
これを見逃すほど僕も甘くはない!
「なぁ式部、これの37ページ読んでみろよ」
そう言うと、僕は式部に、少し古いが2015年8月号のCanCamを手渡した。
もちろん表紙は山〇美月ちゃんだ。
そこには “今っぽ❤ 太眉 ”になれちゃいます❤というキャッチコピーと一緒に美月ちゃんが写っている。
「なぁ式部、これ見てどう思う?お前さぁ、鏡で自分の眉見たことある?」
そう言うと僕は式部に鏡を向け、さらに話を続けた。
「現代社会で、そんな ふざけた眉毛してんの、ウケ狙ってるお笑い芸人くらいだぜ!?お前お笑い芸人だっけ?」
この発言を聞き、式部は膝から崩れ落ちる。
それもそのはず!
真面目でプライドの高い式部のこと、現代の美人が載っている人気雑誌を見せられれば、否が応でも世代間による美のギャップを受け入れざるおえない。
「正確には、ブスで就職先が見つからないから仕方なくお笑い芸人になりました!っていうブスだからな!」
念のため僕はトドメの一撃を喰らわせた!
この発言により紫式部 戦意喪失!!
さてと、、、。