ー 199X年・某所 ー
夕暮れ時の放課後、バスケ部の幽霊部員だった僕は窓から校庭を眺めてた。
丁度そのころ、校庭には陸上部の女子たちがいて100メートル走のタイムを計っていた。
僕の学校は女子が優秀なため、校庭を使える範囲は圧倒的に女子のほうが多いのだ。
いつもと変わらない風景を見ている僕に、後ろから誰かが声をかけてきた。
池下先輩は学校一のスケベとして有名だ。
「どうして僕がおっぱいを見ていることが分かったんですか?」
驚いて質問する僕に池下先輩は照れながら答える。
「おっぱいを制する者はスケベを制す !!」
なにかの漫画で聞いたことあるようなフレーズ、それをこんな下品な会話に盛り込んでくる先輩に、僕は運命を感じた。
そこから池下先輩のおっぱいレッスンが始まった。
池「今のは何カップ?」
僕「手前からD、続いて Ⅽ!」
池「違う!両方 Ⅾ だ!揺れかたや揺れる方向に注目しろ!」
僕「はい!」
池「よし!次!」
こんな感じで池下先輩の指導のもと、僕はおっぱいIQをあげていった。
ハリや形に弾力、乳首と乳輪と乳房の黄金比率、おっぱい色素 etc. 池下先輩のおっぱいに対する情熱は凄まじかった。
ある日の放課後、僕はいつもより早めに池下先輩のおっぱい講義を受けるため、西棟の屋上へと向かっていた。
ちょうど渡り廊下を歩いてる時だった。
なにやら雑木林の奥から男女の声が聞こえてくるではないか。
僕は気付かれないよう木々の隙間から声のするほうを覗いた。
いっ、池下先輩!! 思わず声が出そうになった。
相手の女性の顔は見えないが、恐らく それなりのおっぱいの持ち主であろうことは確かなはず。
スケベな池下先輩が、こんな人気の無い場所で女性と二人きり、、、
やることは決まってる!
いったいどんなスケベな事をするのか?僕は池下先輩の後継者として恥じぬよう、最後まで見届ける決意をした。
しかし僕の股間の高鳴りとは裏腹に、一向にスケベなことが行われない。
二人はただ無言で向かい合っているだけだ。
いったいどういうことだ?
無言でスケベな眼差しを注ぎ続ける、新手の羞恥プレイか?
そんなことを思った矢先、女性が口を開いた。
僕はすかさず聞き耳をたてた。
女「あのさ、さっきからモジモジしてマジキモいんだけどさ、話ってなに?」
池「、、、お、おっぱいを制する者はスケベを制するっていうか、、」
女「はっ?マジ意味わかんないんだけど?」
池「じっ実は俺、お前のことちょいちょい見てたんだ、、、」
女「キモッ!」
池「気が付いたら惚れてた、俺と付き合ってくれないか?」
女「あのさ、池下って昨日も隣のクラスの子に告ってたよね?」
池「あれはなんていうか冗談、っていうか罰ゲームみたいなもんだよ💦」
女「ッ最低!」
池「信じてくれ、お前のことは本気なんだ」
女「その言葉 皆に言ってんの知ってるし!」
池「じゃ、じゃあ一発だけでいいからヤラしてく、」
女「言ってろ童貞!あんたが女子と手も繋いだこと無い童貞野郎だってことはみんな知ってんだよ!」
女性は暴言を吐き終えるとこっちに向かって歩いてきた。
僕はバレないよう急いで渡り廊下へと戻り、女性をかわすことに成功する。
そしてモヤモヤした気持ちのまま西棟の屋上へと向かう。
屋上へ着いた僕は青空を見ながら色々なことを考えていた。
何回か深呼吸をして気を紛らわそうとするが、やはり頭のモヤモヤは残り続ける。
しばらくすると池下先輩が屋上の扉を開け、いつも通りの表情で現れた。
池「よっ!待たせたな!」
僕「、、、、、、」
池「さっ、今日はおっぱいの歴史から学ぼうか」
僕「、、、、、、」
池「どうした?返事くらいしろよ」
僕「チッ!うるせぇよ童貞」