鏡に映るコスプレ姿に自己陶酔し始業式バックレ
グラサンで視界を悪くする作戦決行
グラサン理由に絡まれヤンキー撃破←今ここ
前後挟み撃ちしてきた不良をノーモーションからの手足使った連撃技、なかなかやるじゃねぇか。しかも少ない手数で確実に急所を狙ってやがる。
、、、恐らくそれなりの使い手、、、、
しかし問題はそこじゃない。
やべー。
なんか気まずい空気流れてんじゃん。ハルマ君?だっけ?グラサン越しにこっち見てんのバレバレなんだけど、、、。
、、、あれ?
でもよく見ると、、、。
お互い黙ったままチラ見を繰り返すこと数秒、二人同時に口を開く。
その格好ってもしかして、、
互いの言葉が被り、相手の様子をうかがう二人。
そして再び沈黙が続く。
しばらく沈黙が続いた後、痺れを切らしたグラサン男が言った。
グラ男:もしかして数秒間だけ時間止められたりする?
僕:、、、えっ?
グラ男:口癖が、やれやれだぜ!だったりとか?
僕は照れながら答えた。
まっそんなところかな💦
今度は僕が質問した。
そっ、そういうあんたこそ、あの有名なカラスの学校に転校してきた人だよね?正露丸の臭いが好きで、不良界最強の不良にタイマンで勝ったっていう、、、
するとグラ男は照れながら答えた。
コスプレ初心者特有の照れを面と向かって突っ込むほど僕は不粋じゃない。だから心の中で突っ込んだ。いやお前絶対意識してんじゃん!と。
僕:俺の名前は佐藤イチローよろしく。
グラ男:俺の名前は侶布ハルマよろしくな!
お互い漫画好きということもあって僕らはすぐに意気投合し近くのファミレス、ジョースターで語り合った。
話して分かったことなんだが、どうやらハルマも僕と同じく卍須加学園高校の生徒だという。
ちなみに僕に絡んできたヤンキーはハルマの腰巾着らしく、回りをウロチョロされて大分迷惑していたとのこと。なのでブッ飛ばしてくれてありがとうと逆に感謝された。
他愛もない話しをしてるうちに、僕たちがファミレスジョースターを出る頃には日が暮れていたのであった。
こうして僕はこの日も学校に行けなかったのである。
しかし、学校へ行ってないにもかかわらず高校の友達が一人できたということは僕にとって大きな一歩である。
一歩前へという佐藤家のトイレに書かれてる教えを胸に、僕は誇らしく帰宅した。