ウリリンを殺った犯人がタッパ君だと知りキレる僕。
それを見たハルマが「落ち着けイチロー!」と一人で騒ぎ出す。
僕は冷静な口調でハルマに言った。
「安心しろハルマ!オラキレてねぇ!ただおめぇの先輩を殺っちまうかもしんねぇ!」
この発言の異変にハルマが真っ先に気付き、そして焦る。
(イチローの奴、承太郎の格好してんのに中身が完全に悟空になってやがる、、、
タッパ君とベジ太先輩が、イチローを悟空にさせるシチュエーションを作ったからだ、、、
チッ、、、キャラブレしたまま勝てるほど、タッパ君は甘くないぞイチロー。)
そんなハルマの心配をよそに、僕は完全に悟空になりきっていた。
(ドラゴンボール厨として過ごした少年時代、
何百回としてきたこのポーズ、
どこの誰が相手だろうと、
つけ入る隙はない!)
後にイチローは語る。イキりのピークは悟空の構えをしている時だったと。
そして勝負は一瞬にして終わる。
ノーモーションから繰り出されたタッパ君の平手打ちを、イチローは思いっきりくらったのだ。
手抜き間満載の画力! 明らかに雑魚キャラだと思ってた タッパ君の攻撃は思いのほか強かった。
そして再現度、体格、実戦経験、キャラブレしているイチローは全てにおいてタッパ君にかなわなかったのだ。
薄れゆく意識のなかイチローは考えていた。
何故こんなことになったのか ?と。
そして原因を突き詰めた結果
一つの答えが出た。
(そもそもウリリンがタッパ君に「ナッパ好きなんですか?」なんてフザけたこと聞かなければ何も起きなかったはず!
それをあのクソハゲが調子に乗って聞きやがるから、、
半死にのあのクソハゲと街中で会わなかったらこんなことにはならなかったはず、、、)
理性を保てず主人公とは思えない最低な考えを連発するイチロー。
もはや意識を失うのも時間の問題。
しかし次の瞬間、そんな彼の目に信じられない光景が飛び込んでくる。
そして茶番は加速する。