薄れゆく意識の中で僕が見た光景、それは悟空の背中だった。
地面に無造作に投げ捨てられたスカジャンとグラサンとジェル。
僕はあの悟空がハルマだということに気づいた。
視線を感じたハルマが ポケットから何か取り出し近づいてくる。
まさか、、
そう言いながら僕の口に入れた。
あっ甘い、、、。
まったりとコクのある懐かしい甘みが口いっぱいに広がり、僕は仙豆がグリコのキャラメルだと分かった。
そして一粒300メートルの謳い文句はだてじゃなかった。
なんと僕の体力はすぐに回復したのである。
流石はグリコのキャラメ、もとい 仙豆といったところだ。
付け焼き刃とは思えない再現度で悟空コスプレを披露するハルマ、まるでこうなることが分かっていたかのようだ。
ここで傍観していたベジ太先輩が口を開く。
「ほぅ、ハルマ! 貴様も少しは成長したようだな、、、」
「キャラブレしたところを殺る! おめぇらのやり方は今のオラには通用しねえ。」
ハルマは冷静な口調で言った。
「へへッ!所詮は付け焼き刃コスプレ!昔と今も対して変わらないと思うがな!」
そう言うとタッパ君は地面に唾を吐いた。
「なら確かめてみるか?」
「チッ、、随分生意気になったな小僧!」
ハルマとタッパ君の睨み合いがはじまった。
ウリリンの敵討ち!と言いながら一撃でやられた僕は、場の空気を察してタッパ君との勝負をハルマに譲った。
相手の出方をうかがいながら間合いを詰める両者。
ハルマの実力をみる良い機会だ、僕は固唾を呑んで見守ろうとした。
すると突然ベジ太先輩が叫び出した!
えッ!?
僕等は目を疑った、、、、、、、
とりあえず、、ベジ太先輩から謎の一撃を喰らったタッパ君は宙を舞う。
そして
気が付くとタッパ君は収穫前の大根みたいに地面に突き刺さっていた。
僕とハルマは訳が分からず呆然とした。
いったいどういうことなのか、、、、。
茶番は続く